韓国の乾燥野菜や山菜を使った本格的なスープ、日本式にいうと「味噌汁」なのですが、フリーズドライでお湯を入れてお手軽に味わえる本格スープが数年前から日本に輸入されるようになっています。

「襄陽の農夫(양양의 농부、ヤンヤンエノンブ)」というブランドで、このスープの種類は「シレギ・テンジャンクク(시래기 된장국)」「コンドゥレ・テンジャンクク(곤드레 된장국)」「ウゴジ・ヘジャンクク(우거지 해장국)」の3種類です。

韓国の食通の方は知っている料理名ですが、一般的にはほとんど馴染みのない名前だと言えます。とはいえ、本物の韓国の味がそのまま味わえて、それなりに美味しいことからネットショップでも数少ないながら高評価がついています。

襄陽とはどんなところなのか?

襄陽(양양、ヤンヤン)は韓国の東海岸沿いの都市で、江原特別自治道(※2023年6月に江原道から改称)に属しています。近年はサーフィンのビーチとして整備された海岸があり、そこは夏場にとても人気があります。

韓国の名峰・雪岳山の南麓でもあり、洛山寺といった名刹もあります。この地域では秋になるとマツタケが収穫できることでもよく知られています。また襄陽国際空港があり、日本との定期便・チャーター便が運航されることもあります。参考:襄陽(ヤンヤン)

そんな襄陽をはじめ、江原道の山間部では乾燥菜や山菜が特産品になっており、町の市場や特産品販売コーナーで販売されています。

ウゴジ/ シレギ /コンドゥレとは

「シレギ=大根の干し葉」、「ウゴジ=白菜や大根の葉の干し葉」、「コンドゥレ=コンドゥレナムル」、高麗ノアザミという品種の山菜です。

市場に行くと束になって売られていたり、袋詰めされて販売されていたりします。日本では一般的に認知されていないので、店舗では売っている店が限られているのが実情です。

シレギは日本でも韓国系スーパーに行くと稀に取り扱いがありますが、ウゴジやコンドゥレはまず取り扱われておらず、一部のショップのみです。

販売されていても少量ではなく大きめの袋に入っていることが多く、その都度調理するのも手間がかかります。このようなフリーズドライのスープであれば、自宅で味わってもよいですし、外出先に持って行っても美味しく味わえるはずです。

そしてパッケージでは「即席味噌汁」と謳われていますが、どれにも原料には味噌が含まれており味噌汁といえます。「テンジャンクク(된장국)」は味噌汁ですが、「ヘジャンクク(해장국)」は酔い覚ましスープと訳されます。

「ヤンヤンの農夫」のラインナップをご紹介!

ヤンヤンの農夫(양양의 농부)のフリーズドライ3種類をすべて味わってみました。作り方としてはどれも170mlのお湯を入れ、2分後にかき混ぜて食べます。

どれも本格的な韓国の味といえますが、「テンジャンクク(된장국)」は韓国の味噌を使った一般的なスープであり鍋料理です。「ヘジャンクク(해장국)」にも「みそ」が含まれますが、牛肉エキスを使用している点で異なります。

シレギテンジャンクク

シレギは大根の葉を冬場に日光にあてて乾燥させたもの。江原道では楊口のパンチボウル村が有名です。そんなシレギのテンジャンククです。

シレギやネギのシャキシャキとした食感が感じられ、韓国の味噌の風味が感じられるスープです。赤いパッケージに入っていますが、辛いわけではないのでご安心を。

コンドゥレテンジャンクク

そしてコンドゥレテンジャンクク(곤드레된장국)。コンドゥレは高麗ノアザミという山菜です。酔っぱらいの状態を表す「べろんべろん」という意味をもつ「コンドゥレマンドゥレ」という言葉があるのですが、風になびく姿が酔っぱらいのようであることからこのように呼ばれています。

コンドゥレの特性ということもありますが、食感としてはシレギよりもシャキシャキとした食感は少なめです。塩分は抑え目ということもあってか1.2gといくらか薄味のように感じました。その点はお湯の量で調整しながら食べてみてもよいでしょう。

ウゴジヘジャンクク

そして最後にウゴジヘジャンクク(우거지해장국)。ウゴジとは白菜の外葉を茹でて乾燥させたもの。シレギもウゴジもそうですが、キムチ作りの時に余った部分を利用しています。ヘジャンククのほか、カムジャタン(豚の背骨スープ)にも一緒に入っていることがあります。

ウゴジヘジャンククは1包の塩分量が0.3gととても少なく、塩分を気にする方にとってはとても良いと思うのですが、牛骨エキスが入っているぶん、塩分を控えめにしても味が出るという印象を受けました。

3種すべてを味わってみましたが、フリーズドライなので、いずれも野菜の食感や歯ごたえがとてもよいところがとても良い点でした。栄養素もそのまま残されているといえるのかもしれません。

「ヤンヤンの農夫」のラインナップをご紹介!

多少なりとも唐辛子は入っているとはいえ、基本的にどれも辛くはないスープです。唐辛子片がピリッとして少しばかりアクセントにはなりますが、辛いものが苦手でも市販のキムチが食べられる方なら全く問題ないでしょう。

シレギやウゴジ、コンドゥレは日本の韓国料理店で提供しているところは少なく、韓国の現地のお店や家庭でしか味わえないタイプの野菜・山菜だといえます。迷う方は一度はセットになっているものを買って見て、気に入ったものをリピートしてもよいと思います。

この商品ならそれがお手軽に味わえるので、ぜひ一度試して頂きたいと感じます。

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