アワビというと高級食材として認識されており、普段の食卓でお目にかからないで海産物のひとつではあります。しかし韓国産アワビが日本に輸入されています。安価で質のよい韓国産アワビはスーパーでも目にするようになりました。

もちろんサイズによって値段は異なりますが、スーパーでは1個あたり500円を下回ることが多く、決して手の届かないような品ではなくなりました。常にお店に並んでいるわけではないですが、ここ数年は比較的安く手軽に購入できる状況です。

値段が安くて手ごろな韓国産養殖アワビ

日本はかつて国産アワビは、1970年代は年間5,000~6,000トンの漁獲量がありましたが、2019年の農林水産省の統計では829トンと大きく減少しています。年々減少しているような状況です。

足りない分はどうしているか、というと、やはり輸入して補っており、農林水産省の2016年(平成28年)統計によれば海外からの総輸入量2,187トンのうち、およそ70%にあたる1,535トンが韓国産です。2位以下の国とは圧倒的な差をつけて輸入ダントツNo.1が韓国産です。しかも韓国産は日本産よりも2~3割安いのが特徴です。 追記:2018年は1,712トン(増加)(2019/12/5)

韓国で蝦夷アワビを養殖

アワビは韓国語で「전복(チョンボッ)」といいます。韓国産の養殖アワビの生産地、ほとんどは全羅南道・莞島(완도、ワンド)産です。全国の80%を占めているといい、そのアワビは「蝦夷(エゾ)アワビ」で、元はといえば日本のアワビを海上で養殖するかたちをとっています。韓国ではアワビ粥にして食べたりもします。

韓国養殖アワビの主産地・莞島とは?

莞島とはどんな場所なのでしょうか。莞島郡は韓国の南海岸に位置しており、入り組んだリアス海岸で海洋資源が豊富な地域です。

莞島は大小多数の島々から構成されており、海では海苔やワカメ、昆布がよく育つ環境です。そんな綺麗な海でアワビの養殖がされています。

ソウルからは高速バスで約5時間かかり、首都から最も遠い場所に位置しているといえます。

そんな莞島郡にはドラマ『冬のソナタ』に代表されるユン・ソクホ監督の四季シリーズのひとつ『春のワルツ』のロケ地となった青山島(청산도、チョンサンド)があり、莞島の中心からここまではさらにフェリーに乗っていきます。

青山島の青山面はアジア最初にスローシティーに認定されており、棚田があったりと自然景観がとてもよく、春には菜の花の美しい風景が広がります(日本では宮城県気仙沼市と群馬県前橋市の赤城がスローシティーに加入。)

アワビではどんな料理ができるの?

そして2018年7月に東京で行われた商談会で出された韓国養殖アワビを使った料理のサンプルの数々。ここで展示されていたものは韓国料理の域は超えています。

下の写真はアワビ寿司に加え、アワビの醤油煮、アワビのフォカッチャ。

他にもアワビ粥や、あわびのカルパッチョ。

アワビ寿司(これ食べたかった)

アワビのバター焼き(これは作れそう!?)

アワビはこんなふうに多様に調理することができます。値段は品質やサイズによりいろいろありますが、決して手の届かない価格ではなく、お手ごろに手に入るようになっています。

手頃な値段で美味しい!韓国産アワビの商品あれこれ

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以下では実際にアワビを家庭で作った場合の例を示していきます。

アワビのバター焼きにチャレンジ!

スーパーなどで販売されているアワビは韓国から直送されており、売り場に並んでいる状態でもまだ生きているという新鮮な状態です。

このアワビの下処理ですが殻から身を分けて、砂が残らないようにしっかり洗います。肝の部分も食べられます。そして切り込みを入れて、フライパンでバターと醤油を加えて焼きます。

実際に食べてみると、歯ごたえがあるとともに、とても身が柔らかいので美味しくいただけます。高級なものなのでゆっくり大事に食べたいところですが、食感が気に入り、ついつい手が出てしまいます。

アワビのバター焼きが最も簡単と言えますが、アワビ粥などにも挑戦してみようと思います。

アワビのバター焼きにチャレンジ!

今スーパーの店頭でアワビが並んでいたら、その多くはきっと韓国産養殖アワビではないかと思います。値段も安くお手頃なアワビ。そのほとんどは韓国南西部の莞島(완도、ワンド)で獲れたものだということをこの記事を通して知って頂けたらと思います。

このように産地まで関心を持っていただければ、韓国のアワビについてより理解が深まることでしょう。